2012年9月3日月曜日

1・6金立(かなだて)神社

1.平戸島(6)金立神社(平戸市前津吉町)

     額   「妙見社」
     笠木  3本継ぎ
     貫    3本継ぎ、柱の両側は折れてなくなっている
 明るい日差しの強い日に訪れたので、海岸線に近いこの神社は南国ムードに溢れていました。道路一つ隔てて海岸ですから、内海側といえども強風にさらされることが多いと見えて、あちこち石材に痛みが出ています。柱石の風化もひどく、文字は読むことができません。しかし、平戸史によると寛文元年(1661)建立ということですから、鎮信公が寄進したものと思われます。350年以上前のものということになります。その間には、ものすごい台風に見舞われたことは何十回もあったことでしょう。
  それにもかかわらず、鳥居から社殿の周りにかけて槙の木などの巨木が鬱蒼と茂っています。ナタオレノキというのもあるそうですが、ナタが折れるほど硬い木というのでしょう。錆びた錨も境内に置いてあります。海難事故が昔あったのではないでしょうか。

 境内の芝生の中に大木が倒れています。それにはびっしりと着生ランのセッコクが付いていました。いまどき、山に探しに行ってもめったにお目にかかれず、見付けても高い木のてっぺんあたりにあるので手も足も出ません。今度は花のころ来たいものです。

 平戸島の南部、前津吉(まえつよし)に佐世保から行くには平戸大橋を渡って車で行けば、2時間ばかりかかりますが、相浦港から船で行けば30分で行けました。南九十九島の中を、養殖いかだの付近はゆっくり進みますが、外海に出ればあっという間でした。しかし、乗客はもう一人地元のおばあさんが乗っていただけでした。昔のは木造船の「津吉丸」と言っていましたが、今では高速船の「コバルト21」となっています。佐世保港からでは45分です。
 相浦港の対岸の煙突は九州電力の相浦火力発電所です。原子力発電所が止まって最近はフル運転が続いています。





     

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